商品先物週間相場見通し

本相場見通しは、投資に関する断定的判断を提供、またその内容に関する責任の一切を負うものではありません。また性格上、必ずしも社及び各支店担当者の方針とも一致するものではなく、投資の最終判断はご自身でお願い致します。

週間相場見通し(総合企画部)
期間: 2012年05月21日 - 2012年05月25日

主要商品先物市場のファンド建玉状況(米CFTC)

主要商品先物市場のファンド建玉状況

貴金属

 NY金相場は、ギリシャ政権を巡る混迷の中、ユーロ安ドル高が進み、一時1,520ドル台まで急落。その後は買い戻しやテクニカルの買いに反発し、1,570ドル台まで回復した。ギリシャでは6月17日に再選挙が行われることが決定しているが、再選挙を受けても政局不安が解消されない場合は、リスクマーケットへの大きな圧力となる可能性もある。しかし、株式市場や商品市場が全般的に下げる中、安全資産としての買いが入ったと見られる金の動きに注目が集まる。直近では株価連動の動きが顕著となっていたが、先日発表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で複数のメンバーが追加緩和を肯定する姿勢を示したことがリスクヘッジとしての金需要を喚起させた模様。しかし、金融マーケット全体の動きに左右される状況に変化はないと考えられるため、戻りは限定的となり、1,550〜1,600セント近辺での値動きとなることが想定される。

チャートはこちら       アナリスト・コラム(12.05.08)『次回FOMCが焦点〜金融緩和と欧州不安〜』

石油

 5月に入り急落したNY原油相場は、今週も下げ止まる気配もなく軟調に推移。17日終値では92.56ドルとなり、5月1日の高値、106.43ドルから約2週間で13.8ドルの下げを演じている。急落のきっかけは、5月の米雇用統計であったが、欧州債務不安の再燃後、為替・金利・株などのマーケット全般にリスク回避の動きは表面化している。さらに中国の景気減速懸念が台頭してきたことも加わったようだ。定期的に発表される米景気指標からはトレンドは読みにくい状況で、ギリシャを筆頭に欧州経済はさらに不透明感が増している。目先、下値模索の動きは続きそうだ。

チャートはこちら       アナリスト・コラム(12.04.04)『夏場に向けて上昇なるか〜最需要期と供給逼迫懸念〜』

ゴム

 GW明けとともに下落を始めた東京ゴム相場は、約2週間が経過、260円付近まで値を崩している。ゴム独自の材料というよりも、おもに欧州債務不安の再燃を受けた原油などの下げにつられ、下げ足を速めたようだ。さらに、タイなど主要産地で増産期に入ったことも弱材料となり、目先売り優勢で推移しそうだ。一方で市場関係者の一部に、東京の価格下落がタイの天然ゴム価格を押し下げていると見て、タイ政府が東京市場で介入する可能性が十分あるとの予測もでている。ともあれ、急落が長く続いただけに売られ過ぎの感があるのも確か、反発上昇の可能性も注意したいところ。

チャートはこちら       アナリスト・コラム(12.04.05)『景気回復観測に連動か!?〜米株式市場とゴム相場〜』

穀物

 シカゴコーン相場は、10日の需給報告を材料に570セント台まで下落した後、620セント台に急回復。中国による買い付けが価格を押し上げたと見られる。しかし、新穀に関しては良好な生育状況や豊作見通しを背景に中長期での上昇は難しいとの見方が多い。新穀が出回り始める時期に相当する9月限は7月限と比較して80セント以上安い状況であり、生育に適した環境が続けば利益確定の売りによって再び600セントを割り込む可能性も考えられる。一方、大豆相場は低在庫率を背景とする需給ひっ迫観測や中国需要の拡大観測を受けて上昇。調整終了との見方も広がっており、再び1,500セントを突破することも考えられる。

チャートはこちら       アナリスト・コラム(12.04.11)『新穀物年度は需給緩和傾向〜作付進捗状況と需要減少観測〜』

粗糖

 NY砂糖相場は、3月中旬以降下落傾向を辿っていたが、20セント近辺で下げ止まり上昇に転じた。ブラジルの作物調査会社によると同国中南部の生産量・輸出量が減少する見通しとなっており、過度の降雨による収穫作業の遅れも指摘されている。また、価格帯が大幅に引き下げられ20セント台で値固め局面を迎えていたため実需筋の買いも入った模様。しかし、依然として世界需給は緩んだ状態であり、大幅に上昇する可能性は低いとの見方が多い。当面は、3月中旬以降の下落幅に対する3分の1戻しに相当する22セント水準が上値の抵抗として意識されることが考えられる

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コメ

 急騰を続けていた東京コメ相場は、ようやく今週に入り上げ一服となった。価格は15700円付近まで下げた。高値警戒感からの売りが出始めたようである。また現物市場でも、産地農家が常温で保管していたとみられる在庫を売る注文が増えてきたとの卸業者の話が出てきた。これらをきっかけに下落基調へと転換する見方もある。一方で24年産の天候相場に注目したい。田植えが始まっているこの時期は生育にとっても重要なステージとなるが、最近、竜巻などの報道でもあるように、大気の状態が悪い日も多くなっている。幸い気温は例年並みだが今後、異常気象などにより気温が例年と異なった場合などは、コメにとって最大の敵となってくるだけに、当面天気にも注視していきたい。

チャートはこちら       アナリスト・コラム(12.05.11)『新たな受渡制度導入と内部要因〜合意早受渡制度〜』


注目材料(総合企画部)
期間: 2012年05月12日 - 2012年05月18日

中国石油需要、前年同月比0.5%減

中国政府の暫定統計によると、4月の中国の石油見掛け需要は前年同月比0.5%減の日量931万バレルとなった。2011年10月以来6カ月ぶりの低水準で、前年同月比では少なくとも3年ぶりの減少となった。石油見掛け需要は製油所での精製処理量と石油精製品の純輸入量を合計して算出したものだが、中国政府がめったに公表しない石油備蓄の変動は対象に含まれていない。(5月12日)

白金現物、供給過多=ジョンソン・マッセイ報告

英貴金属大手ジョンソン・マッセイ社は、プラチナ(白金)とパラジウムに関する調査報告書「プラチナ 2012」をまとめた。白金の今後6カ月間の動向について、供給量低下の可能性が高まるものの、自動車の触媒向けなど産業用需要の抑制に伴い、引き続き供給過多が予想され、現物価格は1オンス=1450〜1700ドル(平均1600ドル)で推移するとみている。11年の白金の供給量は265.2トン。これに対し、需要は前年比2%増の251.8トンとなり、13.4トンの供給過多だった。パラジウムの11年の総需要は262.8トン。39.0トンの供給過剰になった。(5月14日)

ICEが米農産物先物の取引を開始

米先物取引所インターコンチネンタルエクスチェンジ(ICE)は、5種類の米農産品先物・オプション取引を開始した。CMEグループが160年間にわたり独占してきた同先物市場に対する挑戦的な試みとして注目されている。CMEから何十億ドルもの農産物事業の一部を奪おうと、ICEはより少ない委託証拠金を設定し、1日22時間、ほぼ1日中取引できるようにした。上場商品は米国産トウモロコシ、小麦、大豆、大豆ミール、大豆油の先物・同オプションで、CME傘下のシカゴ商品取引所(CBOT)の清算値に基づいて決めた清算値で現金決済される。(5月14日)

インド、今年度のイラン産原油輸入量を11%削減

インド石油・天然ガス省は、2012〜13年度のイラン産原油輸入量を前年度比11%削減し、1550万トンにするとの方針を明らかにした。日量換算では約31万バレルとなる。11〜12年度のイラン産原油輸入量は前年度比5.7%減の1744万トンだった。日本はイラン産原油輸入量を15〜22%削減し、米国の制裁対象から外されている。(5月15日)

ペルー産金量、前年をやや下回る

カナダの産金大手バリック・ゴールドは、2012年のペルーでの金生産量が、11年を若干下回るとの見解を示した。11年の生産内訳は、ラグナス・ノルテ金鉱山が76万3000トン、ピエリナ金鉱山が15万2000トン。(5月15日)

クウェートの石油収入資金、枯渇の恐れ=IMF

国際通貨基金(IMF)は、クウェート政府が現在のペースで支出を続けた場合、2017年には石油収入を使い果たしている可能性があるとの見解を示した。IMFは4月後半の2週間行った石油輸出国機構(OPEC)加盟国との定期的な情報交換を踏まえ、クウェートが石油収入を将来に備えた基金に組み入れることが不可能になる恐れを指摘。健全な財政を維持するには、経済の多様化や、インフラおよび投資環境の改善が必要だと述べた。(5月16日)

金需要、前年同期比5%減―WGC

有力産金業界団体のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、1〜3月期の世界の金需要は、前年同期比5%減の1097.6トンとなった。最大需要国のインドが、金輸入税の引き上げに伴う混乱やルピー安に伴う国内価格の高騰で落ち込んだことが全体の足を引っ張った。(5月17日)

中国のトウモロコシ供給不足=CNGOIC

国営シンクタンクの中国国家穀物油糧情報センター(CNGOIC)よると、2012〜13年度(12年10月〜13年9月)の中国のトウモロコシ消費量は1億9900万トン、国内生産量は1億9750万トンと予想され、供給逼迫(ひっぱく)の状態が続く見通しだ。トウモロコシ輸入量は過去最高の600万トンと、前年度の推計550万トンを上回ると予想した。(5月17日)

南ア・ルステンブルク鉱山、労組同士が衝突

世界2位の白金生産会社、南アフリカのインパラ・プラチナム(インプラッツ)は、勢力争いを続けている全国鉱山労組(NUM)と鉱山労働者・建設組合連合(AMCU)が、ルステンブルク鉱山で衝突したことを明らかにした。ただ、警察が介入しており、生産に影響は出ていないという。ただ、1人が銃撃され重体となり、緊張した状況が続いているとしている。ルステンブルク鉱山は今年これまでにも、両労組の対立が原因で6週間閉鎖した。これを受けて、インプラッツは12万オンスの生産損失を被り、白金現物価格は上昇した。(5月18日)

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